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【2009年の記事】リスニング力を飛躍的に向上させる6つのコツ ——17年後の訂正つき

これは2009年に書いた記事です。当時の本文をそのまま残し、末尾に2026年の追記を付けました。


目次

2009年の本文

このブログで紹介しているポッドキャストは、英文のスクリプトが付いているものは殆どありません。タイトルや簡単な説明は付いていますが、英語学習用ではないので当然といえば当然ですが。

私の個人的な体験からですが、英文スクリプトはリスニング強化の妨げになる可能性を秘めています。英語の音声を集中して聴く事と、英文のスクリプトを同時に読むのを両立させる事は難しいからです。

リスニングの最も効果的な学習法は、とにかく英語を沢山聴いて耳を英語の音に慣らすことですが、聴き方にもコツがあります。

1. リスニングだけに集中すること

映像や文章に頼るのではなく、音声だけに集中してみてください。案外これが出来ていない人が多いはずです。

パレートの法則をご存知ですか。世の中にある富の80%は、20%の人間が持っているという法則です。これは色んな場面にも当てはまるようで、一つの番組で言えば、大切な箇所は20%にすぎない。この20%がわかれば、その番組の80%を理解したことになるという事です。

20%しかわからなくても心配しないでください。何か役立つ情報を一つでも得られれば良しとしませんか。私も番組内容によっては今でも20%も分からない番組があります。ただ、一部でも分かればそれなりに楽しいものですし、1年近く続けることで、TOEICのリスニングパートの点数は300点台から、ほぼ満点の490点まで伸びました。

2. 何について話しているか想像力を働かせること

ただ単純に英語を聴き流すのではなく、しっかりと意味を確認しながら話の内容を聴いてください。

英文のスクリプトが付いていたり、日本語の訳が付いている音声だと、先にそれを読んでしまう方が多いのではないでしょうか。話の内容は英文でも日本語でも読めば理解できてしまうので、一番大切な英語を聴いて、その意味を直接理解するという大切な作業が抜け落ちてしまいます。

3. 場面ごとにどんな話題になるかあらかじめ予想しておく事

例えば、ネットラジオの番組の冒頭では初めは普通、挨拶で始まりますよね。その後スピーカーの紹介。それから今日はどんな話題を取り扱うか等、簡単に説明してくれるかもしれません。最後の方には、今日のまとめや、感謝の言葉を述べることと思います。

話の内容を予想をしておく事で、聴き取れる部分が飛躍的に多くなるはずです。同じ番組を聴き続けることで、番組の構成や、スピーカーの発音、くせ、性格等つかめてくると、さらに理解できる箇所が増えてくることと思います。

4. 発音の勉強をしよう

日本の英語教育は発音の勉強をほとんどしません。自分で発音できない、使い分けできない音は、やはりリスニングでも聞き取れません。

昔々の話ですが、駐在員でNYに来た上司(私では足元にも及ばない英語の達人)は、英会話で有名なベルリッツのNY校で徹底的にLとRの発音をやらされたと言っていました。その上司、「ベルリッツ」ではなく「ヴァーリッツ」と発音するところが本格的です。今の英会話学校ってそういう基本的な事あまり教えてくれませんよね。昔の英会話学校の方が本質的なこと教えていたのかもしれません。

アメリカ人の様に発音できるようになるのは難しいかもしれませんが、ある程度このように発音するんだという仕組みを知っていることは、リスニング力の強化にとても役立ちます。

平均的な英語教育を受けてきた人たちが、なかなか英語がものにならないのは発音の勉強不足にあると見ています。

私は『英語舌のつくり方』『英語のリスニングは発音力で決まる!UDA式30音練習帳』『英語耳ドリル 発音&リスニングは歌でマスター』あたりを読みました。

5. リスニング力向上のためにはTOEICの勉強は止めよう

ちょっと挑戦的ですみません。

個人的な意見になりますが、TOEICの参考書を使って、TOEICのスコアアップだけを目的とした勉強法では本当のリスニング力を身につけるのは難しい気がします。

理由はいくつかあります。TOEICの参考書自体があまり面白くないのでリスニングの勉強が長続きしない。TOEICの参考書はTOEICレベルの内容で、ビジネス向けなので応用範囲が狭い。

TOEICという山を目指すよりは、それよりももう少し大きくて実用的な山、例えば英語のネットラジオを聞き取ることや、字幕無しでアメリカのテレビを見る事などに焦点を当てた方が、TOEICという山を楽に越えられる気がします。

6. 勉強法の工夫をしよう

私のモットーは、頑張って頑張らなくても良い仕組みを考える事です。

英語の勉強方法は人それぞれあると思います。「楽しく」「効率的に」「継続して」できる勉強が、その人にあった勉強法なのだと思います。

Podcastを聴くのに飽きれば洋書を読んで、それに飽きれば洋楽を聴き、その後、洋画をみたり、テレビを見たり。とにかく、自分にあったスタイルを見つけるのが大切です。常に英語に浸る環境を作ることが出来ればリスニング力の向上も早いと思います。


2026年の追記

17年経った。この記事を読み返して、直したいところが3つある。

訂正1:発音は4番目ではなく、1番目だった

一番大きな訂正はここだ。

当時の私は、発音を4番目に置いた。今なら、迷わず1番目に置く。

理由は単純で、1から3は発音ができた後に効く話だからだ。音が分解できていない段階で「集中しろ」「想像しろ」と言われても、集中する対象がない。材料がないところで想像力だけ働かせても、それは推測であって聴き取りではない。

私自身、順番を間違えて2年ほど無駄にしている。アメリカに住んで、休みの日は5時間ドラマを見て、それでも聞き取れなかった。発音の本を1冊やったら急に聴こえるようになった。

「自分で発音できない音は聴き取れない」——ここだけは、17年経っても訂正する必要がない。むしろ、もっと前に出しておくべきだった。

訂正2:「TOEICの勉強は止めよう」は言いすぎだった

5番は、今の自分なら書かない。

リスニング力そのものを伸ばす方法として、TOEIC対策が効率的でないのは、たぶん今も正しい。ただ当時の私は、TOEICを「英語力を測る不完全な物差し」としか見ていなかった。

実際には、スコアには別の役割がある。転職市場では、分かりやすい指標が必要になる。書類選考の段階で足切りされないための札として、数字は機能する。私自身、そのおかげで選択肢が広がった場面が何度もあった。

だから今なら、こう書き直す。リスニング力を伸ばす手段としてTOEIC対策に頼るのはやめたほうがいい。ただしスコア自体は取っておいたほうがいい。目的が違うだけだ。

訂正3:「日本の英語教育は」と主語を大きくしていた

4番の冒頭で「日本の英語教育は発音の勉強をほとんどしません」と書いている。

これは自分が受けた教育の話であって、日本全体の話ではない。今は違う学校もあるだろうし、当時だって私が知らなかっただけかもしれない。書くなら「少なくとも私が受けた英語教育では」と書くべきだった。

訂正しないでおくこと

一方、17年経っても変える必要がないと思うものもある。

パレートの法則の話——20%分かれば十分、という考え方。あれは今でもそう思う。全部分かろうとすると続かない。

そして6番のモットー。「頑張って頑張らなくても良い仕組みを考える」。これは英語に限らず、その後の自分のやり方の全部になった。

追記の追記

この記事を書いた頃、私はTOEIC900点を取ったばかりだった。それなりに自信もあったのだと思う。

今、50歳を前にして英語を学び直そうとしている。900点は持っているが、会議で言葉が出てこない。単語も取り出せない。AIに読み書きを任せているうちに、英語を英語のまま使う機会も減った。

17年前の自分に一つだけ言えるとすれば、発音を4番目に置いたのは間違いだった、ということくらいだ。

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この記事を書いた人

2000年代の半ばから10年ほど、米国東海岸で働いていた会社員です。TOEIC900。それでも会議になると言葉が出てきません。50歳を前に、英語をもう一度組み直しています。2009年に書いていたブログが残っていたので、当時の自分に訂正を入れながら記録しています。

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